1: 名無しさん@おーぷん 2017/06/08(木)20:38:48 ID:Vbv
敵地、メットライフドームで迎えた西武戦
先発池田が7点を献上、打線も勢いを見せず13連敗を喫した
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「Aクラスすら危ういなんて……」の声
無言で帰り始める選手達の中、交流戦に入って気を吐いている男・村田修一は独りベンチで泣いていた
数年前手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト……
それを今のジャイアンツで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ……」村田は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、村田ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、次は札幌か。帰って準備しなくちゃな」村田は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、村田はふと気付いた
「あれ……?お客さんがいる……?」
ベンチから飛び出した村田が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにジャイアンツの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする村田の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「村田、守備練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った村田は目を疑った
「は……原さん?」「なんだ村田修一、居眠りでもしてたのか?」
「よ……由伸監督?」「なんだ修一、かってに高橋さんを引退させやがって」
「阿部さん……」村田は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:長野 2番:松本哲 3番:坂本 4番:村田 5番:阿部 6番:高橋由 7番:エドガー 8番:藤村 9番:内海
暫時、唖然としていた村田だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる……勝てるんだ!」
ボウカーからグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する村田、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった……
翌日、ベンチで冷たくなっている村田が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
先発池田が7点を献上、打線も勢いを見せず13連敗を喫した
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「Aクラスすら危ういなんて……」の声
無言で帰り始める選手達の中、交流戦に入って気を吐いている男・村田修一は独りベンチで泣いていた
数年前手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト……
それを今のジャイアンツで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ……」村田は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、村田ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、次は札幌か。帰って準備しなくちゃな」村田は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、村田はふと気付いた
「あれ……?お客さんがいる……?」
ベンチから飛び出した村田が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにジャイアンツの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする村田の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「村田、守備練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った村田は目を疑った
「は……原さん?」「なんだ村田修一、居眠りでもしてたのか?」
「よ……由伸監督?」「なんだ修一、かってに高橋さんを引退させやがって」
「阿部さん……」村田は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:長野 2番:松本哲 3番:坂本 4番:村田 5番:阿部 6番:高橋由 7番:エドガー 8番:藤村 9番:内海
暫時、唖然としていた村田だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる……勝てるんだ!」
ボウカーからグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する村田、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった……
翌日、ベンチで冷たくなっている村田が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
引用元: ・村田「どうすりゃいいんだ……」
コメント
コメント一覧 (7)
ここは「数年前に受け取った栄冠」の方が良かったね。